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オシキャット


英語表記 Ocicat
原産国 アメリカ
公認団体 CFATICAFIFeGCCF
毛種 短毛種

オシキャットの特徴

オシキャットはゆるやかなクサビ型の頭に大きな耳、アーモンド形の大きな目をしています。目の色は青以外はすべて許されており、まっすぐで長いしっぽは先が黒くなっています。
標準的な体重は3.5~6kg程度、筋肉質のしっかりした体で、中型~やや大型のセミフォーリンタイプです。
オシキャットの最大の特徴は豹柄を思い起こさせるスポット模様ですが、詳しく見るとアメリカンショートヘアのようなクラシックタビー模様が変形したものであることがわかります。

オシキャットの性格

オシキャットは野性的な外見と裏腹に、大変家庭的な性格の、大きな甘えん坊です。
人見知りが少なく、ほかのペットとも子どもとも仲良くできます。

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オシキャットの歴史

オシキャットはまるでヤマネコのような豹柄ですが、ヤマネコとの交雑はまったく行われず、シャムアビシニアンの交雑2代目で偶然生まれた猫でした。
その交雑を行ったアメリカの繁殖家バージニア・デイリーは、アビシニアンの毛色にシャムのポイントを持つ猫を作ろうと考えました。この交雑の1代目の子猫たちは、全員がアビシニアンの毛色を持っていました。この子猫たちを使って作り出した2代目の子猫たちに、デイリーが求めていたポイントのあるアビシニアンが生まれましたが、子猫の中に風変わりなパターンを持つ猫がいました。ベージュの地色に茶色の細かいスポットを持つこの猫はトンガと名付けられました。トンガを新しい猫種と考えたデイリーの娘は、トンガの模様がオセロットというヤマネコに似ていることから「オシキャット」と呼ぶことにしました。
しかしデイリーにとってこの子猫は目的とは違う猫であり、1代限りのものと考えて、去勢をしてペットとして譲ってしまいました。

ある日デイリーは、有名な遺伝学者のクライド・キーラー博士が、ヤマネコによく似たスポットを持ち、すでに絶滅した猫種に近い猫を作出しようと試みていることを知りました。デイリーはキーラー博士に連絡をとってトンガのことを伝え、トンガと同じ特徴を持つ猫を育種することを決意しました。
トンガは去勢済みで交配はできませんでしたので、デイリーはトンガの両親を使って何度か交配を試み、トンガより褐色がかったオス猫を作り出すことができました。この猫はドットソンと名付けられ、次にアメリカンショートヘアのメスとの交配で、シルバーの毛色を作り出す試みが始まりました。

こうしてオシキャットは、新しい猫種として1966年にCFAに登録を申請しましたが、この時は受理されず、予備登録されることになりました。
作出者のデイリーはその後、家庭の事情で10年ほど、繁殖を中断しなくてはいけなくなり、1980年代まで繁殖を再開することができませんでしたが、オシキャットに魅了された他の繁殖家の努力により、1986年にはTICAに、1987年にはCFAに公認登録されることになりました。この時の繁殖家たちが行った交配は、デイリーの作出したライン(血統)に拘らず、新たにアビシニアンとシャムを使って、デイリーとは異なる血統を作出したことも多かったようです。
オシキャットはヨーロッパにも輸出されたり、イギリスやドイツでも独自に繁殖が行われ、1998年にはイギリスのGCCFにも登録されることになりました。
なお、オシキャットの繁殖については、登録団体によってアビシニアンなど作出に使われた猫種との交雑を認めている場合があります。

オシキャットの飼い方

「犬のような性格や知性の猫」と呼ばれる種類はいくつかありますが、オシキャットもそのうちの1種です。
しつけはしやすく、呼ばれれば来る、ボールを投げれば取って来る、お座りをする、リードとハーネスで散歩ができるなど、生活習慣も犬と同様に行うことができるとされています。
遊び好きで活発、高い所も好きですが、体がやや大きいためキャットタワーは安定したものを用意しましょう。

オシキャットは甘えん坊なので留守番は苦手です。外見に似合わずやや弱気で依存心があるため、猫同士の争いでは負けてストレスになってしまうかもしれません。留守がちなお家では相性の良いほかの猫と2頭飼育をするか、面倒見の良い穏やかな犬と一緒に飼育することを検討したいものです。

オシキャットの毛色

オシキャットは代表的なタウニーと呼ばれるブラウンスポットの他に、チョコレート、シナモン、ブルー、ラベンダー、フォーンとこれらのシルバー、エボニーシルバーの計12色が公認されています。

オシキャットの気を付けたい病気

オシキャットは、シャムとアビシニアン、アメリカンショートヘアのハイブリッドですので、それぞれの好発疾患を引き継いでいる可能性はあります。
しかし、オシキャットのみに好発する疾患は少ないようです。

膀胱炎や皮膚疾患は、どんな猫にでも起こりやすい疾患です。膀胱炎は、おしっこの回数が増える割に量が出ない、おしっこの色が濃くなることで気づくことができます。放っておくと尿結石の原因になることがありますので、気づいたらなるべく早く、動物病院を受診しましょう。

オシキャットは優しく繊細な性格でストレスをためやすく、脱毛などの症状に表れることがあります。
留守番や、後から迎えた動物や赤ちゃんなどに嫉妬することもありますので、環境の変化には十分に気を遣ってあげましょう。

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